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定常点熱源に対する横等方性弾性体のグリーン関数

氏名 小林 雅隆
学位の種類 博士(工学)
学位記番号 博乙第144号
学位授与の日付 平成12年3月24日
学位論文題目 定常点熱源に対する横等方性弾性体のグリーン関数
論文審査委員
 主査 教授 古口 日出男
 副査 教授 武藤 睦治
 副査 教授 長井 正嗣
 副査 助教授 許 金泉
 副査 千葉工業大学教授 矢田 敏夫

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第1章 序論 [p.1~p.30]
1.1 緒言 p.1
1.2 本論文の目的と背景 p.2
1.3 本論文の構成 p.10
 参考文献 p.14

第2章 横等方性弾性体の基礎式と変位関数 [p.31~p.49]
2.1 緒言 p.31
2.2 熱発生を考慮した横等方性弾性体の基礎式 p.32
2.2.1 直交異方性弾性体のフックの法則 p.33
2.2.2 横等方性弾性体のフックの法則 p.35
2.2.3 変位で表した平衡方程式 p.36
2.2.4 熱発生を含む横等方性弾性体の基礎支配微分方程式 p.37
2.3 変位関数の定義と変位・応力の表現式 p.38
2.3.1 変位関数の定義 p.39
2.3.2 Hu等のポテンシャル関数との関係 p.41
2.3.3 定常点熱源に対する変位関数の一般形 p.42
2.3.4 変位関数から変位と応力を求める公式 p.43
2.4 軸対称問題への基礎式の変換について p.44
 付録 応力の座標変換公式(直角座標系と円筒座標系) p.47
2.5 結言 p.47
 参考文献 p.48

第3章 定常点熱源に対する無限横等方性弾性体のグリーン関数 [p.50~p.79]
3.1 緒言 p.50
3.2 熱発生を考慮した横等方性弾性体の基本解 p.51
3.3 特性根が相違なる単根の場合に対するグリーン関数 p.54
3.4 特性根が2乗根の場合に対するグリーン関数 p.57
3.5 特性根が3乗根の場合に対するグリーン関数 p.61
3.6 定常点熱源に対する等方性弾性体のグリーン関数 p.64
3.7 数値計算結果とその考察 p.66
3.8 軸対称問題のグリーン関数(参考) p.68
3.8.1 特性根が単根の場合に対する軸対称問題のグリーン関数 p.69
3.8.2 特性根が2重根の場合に対する軸対称問題のグリーン関数 p.69
3.8.3 特性根が3重根の場合に対する軸対称問題のグリーン関数 p.71
3.9 結言 p.71
 付録 p.73
 参考文献 p.75

第4章 定常点熱源に対する無限横等方性弾性体のグリーン関数の考察と異方性弾性定数の影響 [p.80~p.100]
4.1 緒言 p.80
4.2 定常点熱源に対する無限横等方性弾性体のグリーン関数の考察 p.81
4.3 異方性熱弾性定数の無次元パラメータ表示 p.84
4.4 特性根に対する考察と複素根の検討 p.86
4.4.1 特性根に対する考察 p.86
4.4.2 特性根が複素数となる場合に対する解の検討 p.88
4.5 複素根となる亜鉛の数値計算結果とその考察 p.90
4.6 その他のパラメータ変化に対する計算結果とその考察 p.92
4.7 結言 p.98
 参考文献 p.100

第5章 定常点熱源に対する半無限横等方性弾性体のグリーン関数 [p.101~p.142]
5.1 緒言 p.101
5.2 特性根が単根の場合に対する半無限横等方性弾性体のグリーン関数 p.102
5.2.1 半無限体の解の求め方についての考察 p.103
5.2.2 境界上で基準温度からの温度差が零または断熱となる一般解 p.104
5.2.3 境界z=0で応力自由となる解 p.107
5.2.4 境界z=0で変位固定の解 p.108
5.2.5 境界z=0で法線方向変位のみ固定の解 p.109
5.3 定常点熱源に対する半無限等方性弾性体のグリーン関数 p.110
5.3.1 境界z=0で温度T=0かつ応力自由となる解 p.113
5.3.2 境界z=0で温度T=0かつ変位固定の解 p.114
5.3.3 境界z=0で温度T=0かつ法線方向変位のみ固定の解 p.115
5.3.4 境界z=0で断熱かつ応力自由となる解 p.115
5.3.5 境界z=0で断熱かつ変位固定の解 p.116
5.3.6 境界z=0で断熱かつ法線方向変位のみ固定の解 p.118
5.4 特性根が2重根の場合に対するグリーン関数 p.118
5.4.1 境界で熱的境界条件のみを満たす特解 p.118
5.4.2 境界で変位・応力境界条件を満たす一般解 p.121
5.4.3 各種力学的境界条件の決定 p.124
5.4.4 境界で変位・応力境界条件を満たす一般解[別解] p.126
5.5 特性根が3重根の場合に対するグリーン関数 p.129
5.5.1 境界z=0で熱的境界条件のみを満たす特解 p.129
5.5.2 各種力学的境界条件を満たす解 p.131
5.5.3 等方性弾性体の解への移行 p.133
5.6 数値計算結果とその考察 p.133
5.6.1 チタンの数値計算結果とその考察 p.135
5.6.2 亜鉛の数値計算結果とその考察 p.136
5.7 結言 p.139
 参考文献 p.140

第6章 定常点熱源に対する二相横等方性弾性体のグリーン関数 [p.143~p.220]
6.1 緒言 p.143
6.2 定常点熱源に対する二相横等方性弾性体の一般解 p.144
6.2.1 定常点熱源に対する二相横等方性弾性体の解の仮定 p.144
6.2.2 定常点熱源に対する二相横等方性弾性体の一般解 p.146
6.3 定常点熱源に対する二相横等方性弾性体のグリーン関数 p.151
6.3.1 熱的連続条件を満たす未定係数の決定 p.151
6.3.2 力学的連続条件を満たす未定係数と変位・応力のグリーン関数 p.153
6.4 特殊な場合に対する解の検討 p.155
6.4.1 無限横等方性弾性体のグリーン関数 p.156
6.4.2 半無限横等方性弾性体のグリーン関数の場合 p.156
6.5 下半空間に点熱源がある場合の単根に対する解 p.159
6.5.1 無限横等方性弾性体のグリーン関数 p.167
6.5.2 半無限横等方性弾性体のグリーン関数の場合 p.167
6.6 上半空間が横等方性弾性体で,下半空間が等方性弾性体のグリーン関数(上半空間に点熱源がある場合) p.171
6.6.1 横等方性弾性体と等方性弾性体の二相材におけるグリーン関数の仮定 p.171
6.6.2 熱的連続条件を満たす未定係数の決定 p.175
6.6.3 力学的連続条件を満たす未定係数と変位・応力のグリーン関数 p.176
6.6.4 下半空間が等方性弾性体の場合に対するグリーン関数 p.186
6.7 横等方性弾性体と等方性弾性体の二相材におけるグリーン関数(下半空間に点熱源がある場合) p.190
6.7.1 下半空間に点熱源がある場合の積分解 p.190
6.7.2 熱的および力学的連続条件を満たす閉形解 p.196
6.7.3 下半空間が等方性弾性体の場合に対するグリーン関数 p.206
6.8 数値計算結果とその考察 p.209
6.9 結言 p.216
 参考文献 p.217

第7章 本論文のまとめと将来への展望 [p.221~p.231]
7.1 緒言 p.221
7.2 本論文および各章の内容と結果 p.221
7.3 まとめと結言 p.225
付録 本グリーン関数の境界要素法への応用 p.225
1 境界要素法への応用例 p.225
2 計算手順と今後 p.227
 参考文献 p.228

謝辞 p.232

 本論文は、定常点熱源を有する横等方性弾性体のグリーン関数を今後の応用が可能な陽な形で導出したものである。本論文は7章から成っている。
 第1章の「序論」では、最初に本研究の目的と意義について詳述し、次いで歴史的背景に関する詳細な考察を行っている。本章の最後に各章の構成内容について説明している。
 第2章「横等方性弾性体の基礎方程式と変位関数」においては、最初に横等方性弾性体の構成方程式の性質について説明している。次いで、準静的平衡方程式と準静的熱伝導方程式を整理して、主軸に関する直角座標系で表した横等方性弾性体で一般的に成立する熱発生のある横等方性弾性体の基礎支配方程式を導出した。次いで、支配微分方程式を満足する変位関数を導き、それらの変位関数が Pan とChou および古口らのポテンシャル関数を熱発生のある問題に拡張したものであることを示した。特に、発熱源がある場合に対する変位関数を明らかにし、その変位関数による変位と応力を計算するための基礎式である演算子を用いた式の誘導を行った。ここで、それらの式に関係して直角座標系と軸対称円筒座標系の間に成立する一般的な関係について考察を行った。
 第3章「定常点熱源に対する無限横等方性弾性体のグリーン関数」では、定常点熱源に対する基礎式を直角座標系の変位関数で表した一般式から出発し、フーリエ・ハンケル変換を用いてその変位関数を誘導する。直角座標系で表した支配微分方程式には、熱および異方性弾性定数に関する無次元量の特性根が4種類現れる。しかし、熱源のみに関係する変位関数については3個の特性根のみでよいこと、またその特性根が単根の場合および2重根・3重根の場合などにより、5種類の場合に分類されることを示す。そして、(1)単根の場合、(2)2重根の場合、(3)3重根の場合の3種類のそれぞれの変位と応力のグリーン関数を誘導する。これらは定常点熱源がある横等方性弾性体における最も基本的で重要なグリーン関数である。さらに、本来横等方性を示すチタンを例に取り、等方とした場合と横等方とした場合について、変位と応力の計算をし、両者の比較検討を行った。
 第4章「定常点熱源に対する無限横等方性弾性体のグリーン関数の考察と異方性弾性定数の影響」では、先ず前章で求めた解について簡単に考察を行い、特性根が2重根・3重根の場合に対する解における一部の項は、特異性が変わることを示した。次に、この異方性弾性定数の無次元パラメータ表示を行い、それを用いて特性根について調べ、実根と複素根の条件を誘導し考察を行った。特性根が複素数になる場合が存在することを示し、そのグリーン関数がどのような式になるか考察した。特性根が複素数になる亜鉛を取り上げて数値計算を行い考察を行った。
 第5章「定常点熱源に対する半無限横等方性弾性体のグリーン関数」では、第3章で求めた無限横等方性弾性体の変位関数を用い、半無限横等方性弾性体中に定常点熱源がある場合の変位および応力のグリーン関数を求めた。最初に熱的境界条件のみを満たす特解として、境界上で無限遠における基準温度との温度差が零である境界条件を満たす解および境界上で断熱条件を満たす2種類の解を求めた。次に、その支配方程式の右辺が零の補解に加えて力学的境界条件を満たす解を求めた。力学的境界条件としては、(1)境界上で応自由の場合、(2)境界上で変位固定の場合、(3)境界上で法線方向変位のみ固定の場合、の3種類の境界条件に対して解を求めた。さらに、一般的な形で2重根・3重根に対する半無限横等方性弾性体のグリーン関数を求めた。最後に、境界上で温度差が零で応力が自由である解に対して、第3章と同様にチタンを例にとって数値計算を行い、異方性の性質と挙動について考察を行った。
 第6章「定常点熱源に対する二相横等方性弾性体のグリーン関数」では、最初に接合された二つの半無限横等方性弾性体中に定常点熱源が存在する場合の変位と応力のグリーン関数を、単根の場合について導出した。次いで、上半空間の特性根が単根となる半無限横等方性弾性体と下半空間の特性根が3重根となる場合の半無限横等方性弾性体との二相接合体に対するグリーン関数を求めた。さらに、この接合体において、下半空間に定常点熱源が存在する場合の解も導出した。最後にチタン-亜鉛接合材について、上半空間のチタン中に定常点熱源がある場合の計算を行った。さらに、マグネシュウム-チタン接合材について下半空間に熱源がある場合の計算を行い、グリーン関数の妥当性を検証した。
 第7章「本論文のまとめと将来への展望」では、本論文の研究で有られた結論と成果についてまとめ、整理した。最後に付録として、将来の発展として境界要素法への応用について述べ、本論文の応用と発展の可能性について説明した。

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